例年梅雨時から夏場へと気温が上昇するに伴い、食中毒が多く発生しています。厚生労働省の統計データをみても、カンピロバクターや黄色ブドウ球菌あるいはサルモネラ属菌による食中毒が、夏場に多く発生しています。食中毒を予防するには三原則があり、細菌を「つけない・増やさない・殺す」という原則があります。細菌をつけないは具体的に手洗いや清掃などを行い、食品に食中毒菌をつけないことを指します。
細菌を増やさないは、温度管理で室温や冷蔵庫をしっかりと冷やすことで細菌が増殖するのを抑えることです。具体的には調理場の温度を20℃以下にすることで、細菌は増殖しづらくなります。また、冷蔵庫は10℃以下で冷凍庫は-18℃以下にすることで多くの食中毒菌の増殖が抑えられます。細菌を殺すについては、多くの食中毒菌は食品に中心温度が75℃で1分以上の加熱効果を与えることで死滅します。
このように温度管理を徹底することで、食中毒菌が増殖しづらくなったり死滅させることができるのです。さて、この温度管理ですが温度計を使って行うことになります。この温度計もしっかりと管理しないと故障などにより精度が衰え正しい温度を表示しなくなってしまいます。そのことによって、最悪のケースとして食中毒菌が一気に増殖したり加熱で生き残ってしまい食中毒になってしまう恐れがあるのです。
ですから、温度管理は室温や加熱温度のみではなく、温度計自体の管理も必要なのです。